あらすじ
大国の第三王女アナベルは、かつて政略結婚で婚約した隣国の王子に利用され、裏切られた過去を持つ。
以来、恋愛は心の無駄、政治の足枷だと悟り、「二度と恋はしない」と誓った。今の彼女にとって大事なのは、民の暮らしと外交の安定だけ。
そんなある日、武闘大会を制した若き騎士カイルが、王命によりアナベルの専属護衛に任命される。容姿端麗、剣技無双――しかし、会ってすぐにアナベルは気づいた。
この男、変だ。
彼は異様な観察力で王女の動作を逐一把握し、褒め言葉は例えが奇妙、護衛任務は常軌を逸して徹底している。
そして、恋愛感情を隠そうともしない。
『もちろんお慕いしています』は挨拶のようなものらしい。
最初は怖い……と思っていたアナベルだったが、暗殺未遂事件や政務の危機において、カイルの変人行動が絶大な効果を発揮するが。
王女を大切に思うが故に変人さを発揮する騎士の青年ともう二度と恋はしないと思っていたはずの王女のお話。