あらすじ

百物語は、もともと蝋燭を消しながら語り継ぐ怪談の遊戯だった。 けれど、いまや語られるのは幽霊でも妖怪でもない。 記録、監視、要約、名札、放送、生活の隙間に滲み出る「異常」の断片だ。 そこに超自然は存在しない。 代わりにあるのは、日常の仕組みに紛れ込んだわずかな“誤差”。 その誤差はいつの間にか膨らみ、住人を、記憶を、そして語り手自身をすり替えていく。 一話ごとに完結しながらも、読んだ者の現実を少しずつ侵食していく連作。 「これは作り話なのか、それとも——」 蝋燭の代わりに、画面のスクロールで灯りがひとつずつ落ちていく。 残されたのは百の話ではなく、読む者の背後に残るあたらしい不在だ。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2025/08/29
  • 現在の作品あたらしい百物語