あらすじ

日常のざわめきの中に、不意に割り込んでくる音があります。 それは教室の換気口から吸い込まれる残響かもしれないし、窓の外で鳴いたカラスの声かもしれません。けれど耳に刺さるその瞬間だけ、世界は「こちら側」と「向こう側」に分かれてしまう。 本作『ゴーストトリガー』は、都立高校の軽音楽部に集う五人の少年少女を描いた青春怪談です。 焼きそばパンを巡るドタバタも、胸をめぐるからかいも、文化祭の練習も――青春の風景そのものです。けれどその日常に、戦前の旧射撃場が残した「引き金の音」が忍び込みます。 「責任を取る」という言葉は、時に死への口実になります。 けれど、ほんとうに責任を取るとは何か。 誰かのために口走った勇気は、見栄なのか、それとも決意なのか。 彼らが耳にした「カチリ」という小さな音は、青春の甘酸っぱさを揺らし、やがて命を揺らす問いへと変わっていきます。 ――責任を逃げ場にするのか。責任を選ぶのか。 その答えは、彼ら自身の指先にかかっています。

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