あらすじ
「偽りの英雄」との大戦から五年。
エレジア大陸西部では、三国連合による脆い平和が保たれていた。
だが、その均衡は、同盟国の都市で起きた要人暗殺という一発の凶弾によって、無残に打ち砕かれる。
現場に残されたのは、連合の指導者の一人を犯人だと示す、あまりに完璧な証拠。
過去の嘘によって生まれた傷痕が再び開き、三国は互いに牙を剥き、内乱の危機が刻一刻と迫る。
これは巧妙に仕組まれた罠なのか?
それとも、燻り続けていた不信の炎が、ついに燃え上がっただけなのか?
王都から派遣された若き特使は、戦争を回避するため、光の当たらない裏社会を生きる一人の情報屋の力を借りることを決意する。
理想を信じる彼女の「祈り」と、現実を穿つ彼の「爪」。
光と影、相容れないはずの二人が、西方を覆う巨大な陰謀の正体に迫る。
※ この作品は、前作である『誰が英雄を殺したか — 竜殺しの英雄 —』を先に読んでいただくとより楽しむことができます。もちろんこの作品単体でもお楽しみいただけます。