あらすじ

子爵家令嬢ドロシアは、病気の父親の介護の末立派な行き遅れになった。八年という長き闘病の後父親が亡くなったところでハッと気付く…女の身では家門を継ぐことは出来ない。こんな年齢になっては婿は望めないし、この先どうやって生きていこう…

 親類縁者協議の末、家は従兄弟が継ぎ私は家を出て行くことになった。そんな時、ドロシアを行く末を案じた叔母が縁談を持って来てくれる。相手は何と格上の侯爵家。
 クルーガー侯爵は再婚になり、息子と娘がいる。子持ち寡夫なだけで悪い条件でもないのに、よりによって何故私に?と訝しく思う。
 だけど迷っている時間はない…トムは新婚だし、早く出て行かないと居づらいわよね?
 そう思って結婚を受け入れ婚家に来てみれば、まだ私を迎え入れる準備が出来ていない…
 それで義娘であるケイトの部屋に居候することになる。

 「迷惑だろうけどゴメンね?」と部屋の扉を開けると、中に居たのはお人形さんみたいな可愛い女の子!この子が私の娘に?と嬉しくて微笑んだ時、私の脳天に重たい物が直撃!その瞬間バッと火花が飛んで…
 
 蹲る私の足元にコロコロと転がる小箱。これはもしかしてだけど…ケイトのイタズラ?
 唖然として目の前を見ると、ケイトは可愛い顔を引き攣らせ震えている。こんなに酷く当てる気は無かったのかも…少し脅かそうと思っただけ?だけどその顔を見ていると奇妙な感覚が湧き起こる。「前にもこの子から驚愕の表情を向けられたことがあった?」

 頭に衝撃を受けたことで突然私は前世を思い出す。前世は一人娘を抱えがむしゃらに働き、やっと娘が就職して楽になった途端事故で命を落とした五十歳のシングルマザー。私って、おばちゃんだったんだ…
 
 前世を思い出した時、同時に思い出したのはあるドラマ。娘を大学に通わせる為にダブルワークをして常時フラフラだった私の、唯一の趣味は海外ドラマ鑑賞。アメリカだかイギリス作のそのドラマの中で思い出すのは、ケイトの顔と名前。貧しい男爵家の令嬢が主人公で、皇子様と恋に落ち結婚するシンデレラストーリー。その悪のスパイスとして登場するのがケイト・クルーガー。そして最後には断罪が待っている…ダメ、ダメ!この可愛い子にそんな酷いこと…絶対阻止してやるから!

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アルファポリス
アルファポリス2025/08/29
  • 現在の作品おばちゃん転生!気付いたら悪役令嬢の母。それなら絶対に断罪なんてさせません!