あらすじ
四十五年前の大戦。
ヴァルディア王国はアウスヴァルト帝国との血みどろの戦いの末、辛うじて停戦を勝ち取った。しかし、それは勝利ではなく、未完の夢と敗北の記憶を残しただけだった。
忘れ去られた軍事計画――《フェニクス計画》。
フロギストンという新たな燃料を核とし、マナダイトに頼らない次世代フレームを作り上げるはずだったが、戦争終結と共に闇へと葬られた。
年月を経て、帝国は再び侵攻を開始。
老兵アーノルド・クラウスは「このままでは国は滅ぶ」と悟り、かつての仲間たちを呼び戻す。義肢を作って暮らす武装設計士、農機具を修理していた技術主任、学問の場に埋もれていた研究者――それぞれの生活を捨てて、再び工具と設計図を手に取る老兵たち。
そして、彼らが見出した希望は若き継承者たち。フロギストンを生み出す血を受け継ぐ少年カイと、彼を支える女性軍人ミリア。かつて未完に終わった《フェニクス》は、老兵の技術と若き意志によって新たな炎を宿す。
《フェニクス計画》――それは、老兵たちの未完の夢と、若き継承者たちの未来をつなぐ物語である。