あらすじ
◆ あらすじ
魔術と科学が融合した都市国家。
インフラは「人工精霊」が担い、自然精霊はもう存在しない――そう信じられていた。
精霊学園の普通科に通う高校生・天城旭は、魔術の才を持たない落ちこぼれ。
それでも「戦わずに救う医師」を夢見て、日々のいじめに耐えながらまっすぐに生きていた。
だが、ボランティア活動中に魔獣の襲撃に巻き込まれた旭は、不思議な声に導かれる。
「問おう。人よ――我の力を貸せば、戦う覚悟はあるか?」
そう語りかけてきたのは、滅びたはずの風の精霊王ヴァエルだった。
ヴァエルと憑依した旭は、かつてない力を得る。
だがその姿は、社会にとって「異質」であり「危険」な存在に映ってしまう。
幻影魔術師の少女・結城澪、苛烈な炎の使い手・高森翔、理論派の才媛・白鷺沙耶――
仲間やライバルとの出会いの中で、旭は「戦うことなく救う」信念を貫こうとする。
しかし世界は、負の感情に囚われた自然精霊・堕精や、精神の影から生まれる心魔によって大きく揺らいでいく。
さらに国家は「自然精霊の完全封印」を決定し、学園、軍、精霊が入り乱れる戦乱の幕が上がる。
忘れられた風はまだ生きている。
そして――ひとりの少年と精霊王が選ぶ「救いの物語」が、未来を変えていく。