あらすじ
──1000年前。
人類が魔物を使い、非道な実験を繰り返した結果、魔物たちは暴走し、世界は崩壊の危機に瀕した。
その災厄に立ち向かったのが、霊的な力を持つ「アロ族」と、魔女の一族「カレタカ族」。
多くの命が失われ、アロ族はリセリひとりを残して滅んだ。
母の腕に抱かれ、瓦礫の中から助け出された赤子──それがリセリ。
以来、彼は“赤き月の魔女”ルーシィに育てられながら、村に結界を張り、薬を作り、人々を守り続けてきた。
穏やかな日々の中、リセリは村の子どもたちと笑い、畑に芽吹く命に微笑む。
けれど、かつての実験の“影”は、静かに再び世界へ忍び寄っていた。
これは、忘れられた災厄の時代を越え、
ただひとり生き延びた小さな賢者が、
もう一度「魂を導く者」として歩き出す、優しくて、少し切ない物語。