あらすじ

前漢の古代文献『爾雅』『史記』に並ぶ「十干異名」。 それは長らく意味不明のまま「古い雅語」とされてきた。 しかし――もしこの奇妙な文字列が、実はサンスクリット音声表の断片だったとしたら? 歯音(dantya), 子音結合(samyoga)、頻出するガンジス川(Ganga)の音写の謎。 そして「玄黓」という、黒を二重に重ね、武器を帯びた字。 そこに浮かび上がるのは、黒き破壊神Mahākāla(大黒天)の姿である。 インド音声学の表が、なぜ中国に存在し、干支の十干と結びついたのか? 韻律、注釈の混乱、書写時の誤読……そして「黒い神」を讃える信仰の影。 これは、言葉と信仰が交錯する“古代の言語ミステリ”。 ――あなたは、このこじつけに耐えられるか?

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2025/08/27
  • 現在の作品失われた音声表と大黒天の名-『爾雅』『史記』十干異名の秘密