あらすじ
神殿の神託により異世界へ呼ばれた俺の“ステータス”は──戦闘力ゼロ。
裁判で即日追放を言い渡されたけど、残っている武器がひとつある。
人を観て、言葉で動かす力だ。
門前の冤罪、宮廷の不正、街にばらまかれる“善意の噂”。
剣も魔法もない代わりに、観察・質問・話術で矛盾を暴き、盤面を裏返す。
気づけばそばには、寡黙な聖女、豪快な女騎士、若き参謀、そして獣人の見習い、穏やかな王国顧問がいた。
表向きは「魔王対策の巡回」。本当の目的は──この国の“台本”を見破ること。
そして各地で囁かれる連続事件の印。
丸いハートに笑っている目だけが刻まれた、小さなコイン。
それはただの可愛い模様か、それとも“心”を歪ませる合図か。
「俺を信用するなよ。俺は安全第一で、楽しい方につく」
軽口で幕を開ける旅は、やがて言葉と心の最前線へ。
冗談ひとつで人は救われ、ひと言で人は壊れる。
正義と悪は、同じ硬貨の裏表──なら、どちらを掲げて語る?