あらすじ
未来の科学技術により、人の意識や記憶は人生の終わりに「カセットテープ」として保存されるようになった。
事故や病気、寿命などで亡くなった人々の記憶は、国の管理する巨大図書館に保管され、特定の条件を満たした者だけが閲覧することを許される。
この技術により、未解決事件はほぼ解消され、人々の秘密も記録として残されるようになった。
しかし、カセットに収められたのは、単なる事件の記録だけではない。
日常の何気ない切ない恋、友情のすれ違い、誰にも語られなかった心の葛藤や痛みも鮮明に残されている。
訪れる閲覧者は、亡くなった人々の目を通して、過去の世界を追体験する――
笑い声、涙、後悔、そして愛。
そこには、現実では知ることのできなかった人間関係や人生の断片が、静かに、しかし確かに刻まれていた。
――1話完結、様々な人生の記憶を覗き見る、切なくも美しいオムニバス・ストーリー。