あらすじ
桜が舞い始めるある春の日――光咲(ひかり さく)は、いつも教室の隅で静かに本を読んでいる、地味で目立たない女子高生。だけど、彼女の心の中はいつも静かな情熱であふれていた。カリンバを奏で、ギターのコードを秘密に練習しつつ、数秘術やタロット、手相といったちょっと不思議な占いにも親しんでいた。
春休み前、彼女はクラスメイトのひとり・美晴(みはる)が悩んでいることに偶然気づく。借り物のノートを返すタイミングで、美晴は「大事な部活の大会、応援に来てほしい」と無邪気に頼んできた。
「私、応援できるかな……」と思いながら、自分の音楽や占いが誰かの支えになるなら、と春の光のような勇気を振り絞る光咲は、美晴のために自作のカリンバソングをこっそり作ることを決意する。
しかし、それだけでは終わらない。「光咲が占い上手だって噂」がいつの間にかクラス中に広がり、気づけば光咲は人気者に……? でも彼女は無理に明るく振る舞おうとはしない。静かに、でも確かに、自分らしく「そっと輝く」方法を見つけていく。