あらすじ
山深い過疎の地、夜千代村(やちよむら)には、村の氏神とは別に、一部の集落の人々だけが祀る小さな神社があった。
その昔、人々に忌み嫌われた鬼を封印した祠。
従属としてカラスをあてがい、村人は穢れを祓うためだけに9月末、祭事を行った。
中学は廃校になり、年々寂れていく一方の夜千代村だったが、小雪舞う春先、13年ぶりに村に戻って来た一家があった。
祖母(キヨ)と、年若く美しい母親(小菊)。そして13歳の息子(秋人)。
その因縁の一家3人の周囲で、再び黒い疑心がうごめきはじめる。
14年前、その夜千代村を旅行中に無残な遺体で発見された友人の死の真相を探るため、飛田圭祐(ひだ けいすけ)はその足跡をたどり始める。
そこで飛田は、ある少年たちに出会うのだったが……。
カラスが異常繁殖し続けるその村で、飛田が見たものは、いったい何だったのか。