あらすじ
1980年
大学祭の二日目。
正也は恋人のようで恋人ではない曖昧な関係の女子大生・みづほと過ごしていた。
膝に縫い付けられたトゥイーティーのワッペンは、二人の親密さを象徴するしるしだった。
だが、みづほが問いかける「私たちってどんな関係?」という言葉をきっかけに、二人の距離は急速に軋んでいく。
正也は答えを出せないまま背を向け、祭りの喧噪の中で別の女性の誘惑に流されてしまう。
その膝には赤いドレス姿のベティ・ブープのワッペンが縫い付けられていた。
夜更け、再びみづほのもとに戻った正也。
彼女は壊れそうな笑顔を浮かべながら「私はずっと待つ女だから」と告げる。
それは祈りなのか、それとも呪いなのか。
小さなワッペンに重ねられた、若さゆえの愛と残酷さを描く物語。