あらすじ
都市伝説、「浸かると死ぬ湯船」――とある私鉄駅地下通路にそれはある。その「湯船」に死を阻まれた男がいた。改札付近の広場に朝な夕な現れる幽霊のような男、平尾翼(たすく)。貧しくも平穏な暮らしを営んできた平尾は、転職を機に労務災害に見舞われ身体機能を損なう。更にあらゆる闘いに敗北、働く事もままならず、訴える手段すら失くした彼は、怨敵たちを待ち受ける為、駅構内に日参し、立ち続けた。再起を賭けた怨敵との対面を待つ彼が出逢う、「浸かると死ぬ」「浸かると幸福が訪れる」真逆の意味を持つ都市伝説。その舞台で、男は何を掴むだろう。