あらすじ

歴史のあるお屋敷に住む少女は、ある日、家族の誰かが18歳で通らなければならない転生の儀式を進めていた。転生前には、必ず18枚の薔薇の花弁を食する決まりになっている。この日が、彼女の18歳の誕生日。儀式の途中で、父が屋敷中央にある大きなリビングの会場に顔を出した。儀式を進める中で、亡くなったと教えられていた母についての真実を伝えられる。

 母はリビングを舞う碧色の蝶だった。彼女は、生物の研究者の父が北アルプスの麓で採取してきた蝶だったが、その神秘的な美しさから、その蝶を愛するようになった。長く生きて欲しいと願う彼は、生物に延命効果が有るとされる新薬をその蝶に投与する。毎夜、オンザロックを飲みながら蝶と暮らす毎日が続いたが、ある日彼が飲み過ぎてしまい朝を迎える。蝶は消えて転生した女性が立っていた。彼女は献身的に彼の生活を支えたが、その後、妊娠して少女を生んだ。1年後の少女の誕生日まで産まれた子を育てると彼女は碧色の蝶に戻った。

 この日の儀式でアポトーシスを迎えた少女は塵と消えた。この小さな儀式のバタフライエフェクトから、同じ瞬間に、彼が研究地とする北アルプスの麓の村で沢山の子が産まれることになる。仕事で民泊した家には、少女と同じ名前の子が居て、消えてしまった少女と同じ碧色の眼をしていた。日本人には珍しい碧眼だった。転生後の再会だと疑わなかった。

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アルファポリス
アルファポリス2025/08/26
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