あらすじ
日本の大学生・守(まもる)の心に焼き付いて離れないのは、短期留学で出会った少女、イリーナ… 雨の中、魂の自由を謳歌するように民族舞踊「ホパック」を舞っていた太陽のような彼女の姿であった。しかし、戦争が全てを変えた。「コザックの末裔」としての誇りを胸に戦場へ向かったに違いない彼女を案じ、守は医療ボランティアとして戦地へ渡る。しかし再会した彼女は片足を失い、「無能な自分」への自己嫌悪と戦場でのPTSDから、心を固く閉ざした元兵士となっていた。「インポ!」「役立たず!」守の無垢な優しさは、彼女の絶望を照らし出す残酷な鏡でしかなく、激しい罵倒となって守に返ってくる。それでも、守は諦めない。「僕だけは君の価値を信じてる」。これは、絶望の大地に立つ一輪のひまわりと、その輝きを信じ続けた優しさしか知らない青年の、不器用で切実な戦いの記録…