あらすじ
十歳の頃、初めて異世界の恋愛小説を買った。
その小説は読んでみるととても面白く、泣けたことを覚えている。
初めて出会ったロマンチックな場面もあれば、時にはすれ違い、甘い場面もあり、それに胸を高鳴らせた。
その中でもう一つ面白かった要素がある。
『悲劇のヒロイン』
悲劇と聞くと、バッドエンドが思い浮かぶ。だが悲劇のヒロインの結末はハッピーエンドになることが、自分が遊んだ中では多かった。
そして、自分も悲劇のヒロインを演じようと仕草や口調、なんなら口数にも気をつけて、信頼できる友人も順調に増えてきた頃。
車に撥ねられ、死んでしまった。
目が覚めると、そこは見覚えのない天井だった。天井にはシャンデリアがあって、起き上がり辺りを見渡すと豪奢な部屋が目に見えた。
直ぐに、生まれ変わったのだと気付いた。
部屋の中を探検していると、硝子製で作られたテーブルの上に一冊の本が置いてあった。
タイトル名は、『クララ・エウン・ヘコシーリル』誰かの名前だろうか。
恐る恐る本を開いてみると、一ページ目の左側には『王立シュミレーク学園』右側には『クルイア魔法学園』と書いてあった。
そして、王立シュミレーク学園というのは自分が遊んでいた乙女ゲーム本作ヒロインが通う学園の名前だったのだ。
そこから、自分は乙女ゲームの世界に転生したのだと気付き、心中大盛り上がりする。それと、クララというのが己の名前だとも。
クララはつまり、モブ令嬢だ。
クララは決意する。この学園に通い、ヒロインよりも『悲劇のヒロイン』になってみせる。
だが、ゲームのデートスポットである湖に行くと、そこには攻略対象の第二王子が居て——。
旧タイトル↓
ヒロインに負けないくらい可憐なモブ令嬢に転生したで、頑張って前世目指していた悲劇のヒロインを目指します。〜第二王子の初恋相手だそうですが、私モブですよね?〜