あらすじ
紫の靄が空を裂き、大地を覆った夜――人々はそれをただ一言、「紫禍」と呼んだ。
それは災厄の名であり、呪いの名であり、やがて歴史書に刻まれる“世界の転換点”となる。
神の奇跡も、王の軍勢も、その侵蝕を止めることはできなかった。
紫に触れたものは狂い、街は沈み、国は滅ぶ。
やがて人々は祈りすら諦め、ただ終わりを待つしかなかった。
――だが、その時現れた。
滅びを受け入れるのではなく、滅びを「葬り去る」ために歩む者。
人は彼をこう呼ぶ。
『滅紫の殲葬送者』と。
それは神の遣いではなく、また人の英雄でもない。
紫と同じほどに恐れられ、紫よりなお深く憎まれる存在。
しかし確かに、彼が歩むところには「紫の終焉」が訪れる。
救済か、それともさらなる破滅か――
その答えを知るのは、この物語の結末に立ち会う者だけである。