あらすじ
吸血種と呼ばれる、強大な力を持つ人外の存在と人間種が様々な形で共存・対立している世界。
荒野の国、東部辺境の街バルドゥンの貧民街には、一度も勝ったことが無い賭け試合の拳闘士、主人公である壮年のクラムが居た。彼は若くして荒野国の英雄に憧れ兵士を志したが、初陣で吸血種に噛まれた際に兵士を続けられぬ身体・造血種だと判明してしまった。放浪の末にこの吹き溜まりの街へとたどり着き、負け続ける試合を続けていた。
ある日、クラムは賭け試合の胴元であり逆らえぬ恩人のサービクの斡旋で、魔術師と共に廃城に入るも、儀式の生け贄として囚われてしまう。しかしそこで亡羊とした大柄な吸血種・ディアンや灰甲冑の女英雄リムハ・アルと出会い――クラムの運命が再び変容していく。
『生きる意味は自分で選ぶ』、化け物+定命の者のピカレスク・ロマン・バディ小説。
「――さあ。次は、誰で賭けをする?」