あらすじ

名門貴族の子息にして王立学院に通う学生――アルヴェインは、ある日、街中で見知らぬ少女に声をかけられる。
「ねえ! 私と付き合って!」
同じ制服を纏う彼女は、切羽詰まった様子のまま強引に腕を絡め、笑顔を作った。
困惑しながらも、その美貌に惹かれ、問いかける間もなく歩みを共にするアルヴェイン。
だが次の瞬間、二人は何者かに襲撃され、胸を血に染めて倒れ込んだ。少女は即死、アルヴェインは意識を失い――そして、頭を砕かれる感覚を最後に視界が闇に閉ざされた。

目を覚ますと、彼は自室のベッドにいた。
「……夢、だったのか?」
だが机の上には、手のひら大の鉄球が宙に浮かんでいた。不気味な存在を前にしながらも日常を続けるアルヴェイン。だが再び街を歩けば同じ場面が訪れ、同じように死に、再び部屋に戻る。
死ぬたびに「やり直し」が始まる地獄。恐怖に吐き気を覚え、逃げるように外出を控えた彼の耳に飛び込んできたのは、王女暗殺の報せだった。
やがて半年後、隣国との戦争に巻き込まれ、彼は捕虜として処刑される。

――だが、また戻る。
死の先に待つのは必ず自室と、空に浮かぶ鉄球。

幾度も繰り返すうちに、王女の暗殺が国家間の陰謀と利益の連鎖を呼び、やがては大陸全土を揺るがす戦争へと繋がることを知る。さらにその背後には、権力者たちの思惑をも超える“見えざる意志”が存在していた。鉄球こそ、この世界を観測し、滅ぼすか救うかを試す神の断片だったのだ。

無数の未来の果てに、ただ一つの「正解」が彼を待っている。

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アルファポリス
アルファポリス2025/08/25
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