あらすじ
帝都ルヴァン――その西門で、黒鉄の瞳を持つ令嬢が剣を振るっていた。
エリシア・ヴァルグレイン。大貴族の娘でありながら、帝国騎士団に所属する異例の騎士。貴族社会からも軍内部からも孤立しているが、彼女の剣は誰よりもまっすぐで冷たく輝いていた。
その剣の相手は、平民出身ながら帝国騎士団内で一目置かれる青年、カイル・レンフィールド――「無冠の騎士」と呼ばれる男だった。出世に興味はなく、ただ仲間を守るために剣を振るう。
二人は身分も立場も違う。だが、戦場で出会った瞬間から、互いの才能と覚悟を認め合うことになる。やがて、帝国を揺るがす陰謀が二人を巻き込み、友情と信念、そして微かに芽生える想いが試される戦乱の物語が始まる――。