あらすじ
妖魔であるエリューゲンは平民出身。従兄テオドールフラムの策略により、『色欲王』と呼ばれる国王アウグネストに婿入りすることになる。夜伽専門役としてということらしいが、実はそれはとある醜聞を揉み消すための嘘であった。根本的にはアウグネストの魔力が強すぎて相手を威圧してしまうため、誰も夜伽の相手をできないことが、エリューゲンが召し上げられた理由だった。魔力の影響を受けないエリューゲンには何も問題はなく、二人は『アウグネストの運命の番』(まだ子供)の一件を通して、少しずつ惹かれ合っていく。
惹かれ合う二人を引き裂くように、宮廷医――アウグネストの異父兄ユヴァルーシュが現れる。ユヴァルーシュは、昔アウグネストを庇って怪我をしたことにより、王位継承権を失った男だ。ユヴァルーシュは二人の仲を妨害しようとするが、エリューゲンたちは二人で言葉巧みな罠を乗り越え、結果的にユヴァルーシュは後宮を去る。しかし、実はそれはユヴァルーシュの計算のうちであった。エリューゲンたちはそのことをあとから知るが、ユヴァルーシュ本人はアウグネストが幸せでいいと考えている様子。
それから数ヶ月後、人間の領土であるミルヴェール王国へ外交に行くことになるエリューゲン。船旅の途中、クラーケンに襲われつつ、辿り着いたミルヴェール王国王都では、アウグネストを毒殺しようとする一派が現れる。謀反人たちの黒幕は、なんと宰相――アウグネストの叔父ネヴァリストニアだった。アウグネストは彼らを捕縛し、それぞれの罪状で処罰する。ただ、ネヴァリストニアにだけは、国王のみ使用できる大魔法を使って、ネヴァリストニアの望みを少しだけ叶えて様々なすれ違いを解く。ネヴァリストニアは諦めと感謝とともに国を去る。
エリューゲンたちは幸せな日常に戻るが、ある日、アウグネストの脳内に眠る七欲悪魔から伝言が届く。それは古の悪しき魂を退魔してほしいという話だった。しかしその全容を掴めず、アウグネストや臣下は文字通り命をかけて、悪しき魂を封印しに向かう。身ごもっているエリューゲンは送り出すしかなく、悲しみに暮れていたが……そこへ、アウグネストの異父兄ユヴァルーシュが現れる。二人で謎解きをして、アウグネストたちを手助けに向かうことになる。結果、無事に悪しき魂だけを滅することに成功。エリューゲンたちはまた幸せな日常に戻ってハッピーエンド。
※他サイトにも掲載しています。