あらすじ
高校二年の田中雄大は、数学の授業中に黒板の三次方程式を見た瞬間、その数式が光り、星屑のように輝く少女「アリア」が現れる。彼女はその方程式の解だと名乗り、複素数の世界から来た存在だった。しかし自分が本当にその解であるか証明できず、「存在証明」を求めていた。雄大は彼女と共に数学世界を旅し、さまざまな関数や図形の世界を巡るが、彼女の本当の方程式は見つからない。やがてアリアは未解決問題や新しい数学の化身である可能性を示唆される。戸惑う中、雄大は彼女に愛を告白し、アリアも応えることでその絆は深まっていく。
だがアリアは「自分は雄大の妄想ではないか」と苦悩し、姿を消す。彼は必死に説得するものの、彼女は第三者による証明を望む。やがて数学の天才・佐藤美里も「数的存在」を視認できることが分かり、三人は研究チームを結成。「愛を数式で表す新しい数学」という発想に挑む。アリアは「感情数学」という新領域の象徴として正体を明かし、自らの使命を果たしたとして光の中に消える。
雄大と美里は彼女との研究を論文にまとめ、学界へ発表。その斬新さから大学の注目を浴びる。教授らは「アリアは二人の潜在的才能の擬人化」と説明するが、雄大は彼女が実在したと信じ続ける。夜空を見上げると、星屑のようにアリアの声が響く。「私はいつでも数式の中にいる」と。雄大にとって彼女は恋人であり、未知の数学への導き手だった。――恋と数式が織りなす奇跡は、永遠に解き続けられるのだ。