あらすじ
狩人の誉れはただ一つ。己の全てを賭し、“獣”を討つこと。
──そうした伝統的な狩人を、人は「伝統狩人《ヤクターリア》」と呼んだ。
商会に仕え、金で動く「請負狩人《コントラクターリア》」や、貴族の権威に縋る「狩人騎士《ノーブルヤークトリア》」とは異なる、最も古き狩人の末裔である。
長き戦乱が終わり、大火王が火の国に即位した時代──「獣火の時代」。
人の争いは沈み、代わって獣が荒れ狂い、狩猟の世が幕を開けた。
十八歳の狩人ゾシアは、片割れの女狩人ラゼリアと共に狩りをしていた折、「黒き隻眼の竜」に襲われる。
抗う中で左腕を失い、仲間の助けで辛くも帰還する。しかし──残されたのはラゼリアのスカーフと短刀だけだった。
「彼女が死ぬはずがない。あの竜を追い、必ず生きている」
ゾシアは信念と執念を胸に、里を抜けてでも探すと決意する。
里長は彼の身を案じ、一つの条件を課した。
それは、新人狩人の少女ヨナを伴うこと。
──失われた片割れを追い、黒き隻眼の竜を討つために。
ゾシアとヨナの竜征戦記が、いま始まる。
※完全人力創作 AI不使用