あらすじ

あの場所にたどり着いたのは…… まだ文字もちゃんと読めないくらいの小さい頃、春の日のことでした。 道に迷って、泣きながら森の中をさまよって、気づいたらそこにいた。 木漏れ日がふわりと降りそそぐ、静かな、静かな場所。 真ん中には、古びた剣がぽつんと立っていました。 まるで、ずっと昔からそこにいて、ずっと誰かを待っていたみたいに。 私は怖くなかった。 むしろ、あの剣を見たとき、不思議と安心したのを覚えています。 風も音もやさしくて、あたたかくて……泣いていたことさえ忘れてしまったほどです。 それから、私は毎日のように通うようになりました。 その剣に、私は名前をつけました。 「聖剣さん」って。 喋ったり、動いたりはしないけれど、私にとっては大切な、大切な友だちでした。 嬉しいことがあっても、悲しいことがあっても、何も言わずにそばにいてくれた。 あの頃、私が一番話をしたのは、家族でも友だちでもなく、聖剣さんだったと思います。 ……そんな聖剣さんとの日々を、私は物語にしたいと思いました。 これは、子どもだった私と、朽ちた聖剣との、ささやかで特別な時間の記録です。 私、桜木ひよりが書く、 『聖剣さんと、私の物語』。 よかったら、少しだけでも、読んでいってください。

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小説を読もう2025/08/24
  • 現在の作品『聖剣さんと、私の物語』