あらすじ
ただの占い師――のはずだった。
百瀬しらたま、二十二歳。
タロットカードを手にしていた彼女が迷い込んだのは、
王都と宿場町をつなぐ“南の花園ラセルナ”。
祈れば風が吹き、香炉に願えば光が宿る。
その力は「祈りの風」と呼ばれ、人々を救い、ときに国を動かす。
だが、彼女自身はただ「誰かのために祈りたい」と願うだけだった。
吟遊詩人ヴァルター、錬金術師の卵ルーベン、
そして兄・環や破天荒な勇者クラウス。
個性豊かな仲間たちと共に、しらたまは異世界を歩んでいく。
やがて囁かれる名――「白の聖女」。
小さな祈りは風となり、風はやがて世界を揺るがす。
――これは、一人の占い師が世界を導く祈りの物語。