あらすじ
(私で百人目……)
須佐之男命(すさのおのみこと)が荒神となってから、九十九人の巫女たちが犠牲となった。
そして、今度は私の番……。
須佐之男命の怒りを鎮めるため、彼の花嫁となるのだ。
神楽もろくに舞えない、役立たずの巫女――咲夜花(さやか)。
せめてそれくらいは役に立て、と言われて村を追い出された。
帰る場所は、もうない。
死を覚悟して嫁いだものの、スサノオノミコトは、亡き妻クシナダ姫を想って心を痛めているだけなのだと知る。
「しっかりなさいませ。あなたは神でしょう」
思わず、妹と弟にするように叱ってしまった咲夜花だったが、そのことをキッカケに、須佐之男命は咲夜花のことを亡き妻クシナダ姫の生まれ変わりだと思うようになる。
神と人が少しずつ心を通わせていく切ない恋物語。