あらすじ
22世紀中盤、遺伝子合成技術が進み、人類は遺伝子のある生物ならば同性、異性物の関わりなく何を相手にしても子どもを作ることを可能としていた。遺伝子を持つ全ての生物との生殖が可能になったことで、性差、既存の恋愛結婚を経て子どもを持つという社会的観念も薄れ、恋愛は映画などのフィクション、もしくは相手の合意を得て行う遊びという、一種の嗜好品として扱われるようになった。
主人公の中田樹(なかたいつき)は分子生物学者の母、菫(すみれ)と“耐熱、耐寒、耐圧、耐放射線の最強の微生物”の父との間に生まれた子どもである。微生物の遺伝子の名残で、ときどき身体の様々な場所から新しい腕が生えてきてしまうという性質を持ち、その細胞は父親と同じく耐熱、耐寒、耐放射性を持つ。