あらすじ
『プログラムよりガーデニング —わたしの夫と私—』
『プログラムよりガーデニング』
青白い光に 沈む夫の顔
カタカタと鳴る キーの響き
論理の森を ひとり彷徨う
私は庭で 土を掘る
爪に染み込む 湿り気と匂い
芽吹く緑に 小さな未来を託す
「花なんて無駄だ」と彼は言う
「コードなんて味気ない」と私は返す
すれ違う言葉は 乾いた風
けれど 夜
芽を見つめて彼がつぶやく
「動いているんだな、生きてるんだな」
モニターの青と 葉の緑
無機質と有機質が 重なり合い
私たちは ようやく隣に立つ
違うからこそ ここにいる
コードも花も どちらも庭
それを育てるのは
私とあなた 二人だけ