あらすじ
半世紀前、世界に突如としてダンジョンが現れた。
今では冒険者は職業となり、資源は産業を支えている。
だが、ダンジョンからモンスターがあふれる「ダンジョンブレイク」は今も人々を脅かしていた。
小規模なブレイクは日常の災害のように頻発し、
そして数年に一度、都市を壊滅させる大規模ブレイクが襲来する。
そんな時代に俺が授かったのは──《模倣訓練》。
他人のスキルを数秒だけ真似できるが、威力は一割。
五十年の研究で無意味とされ、完全に「ハズレスキル」と断じられた力。
冒険者を諦め、夜間警備員としてダンジョンに関わるだけの俺。
だがある夜、小規模ブレイクに巻き込まれ、
必死に《灯火》を繰り返し使ったとき、気づいてしまった。
──模倣して鍛えたスキルは、やがて自分のものとなり、進化していく。
誰も欲しがらないユニークスキル《模倣訓練》こそ、すべてを極める最強のスキルだった。
無能と蔑まれた社会人が、地味スキルひとつで世界を照らし、
やがて大規模ブレイクに立ち向かう英雄となる物語が、今始まる。