あらすじ
都内の貸し会議室で、記者とのインタビューに臨む神谷蓮。高卒・無職・政治経験ゼロ――そんな彼が「総理大臣になる」と語る理由は、現場の声が政治に届いていないという違和感だった。コンビニ、介護、倉庫作業。蓮は“現場”で働きながら、誰も語らない不満を感じ取っていた。「代弁者ではなく、自分の言葉で語る」と語る蓮の姿に、記者は戸惑いながらも興味を抱く。インタビュー記事は《無職・高卒・総理志望──神谷蓮という異物》という挑発的なタイトルで公開され、SNSがざわめき始める。批判と好奇心が入り混じる中、蓮は自らの言葉を動画に乗せて発信する。「この国の政治は、誰のものか?」その問いかけは、ひとりの大学生の心を動かす。言葉は、確かに誰かに届いた――。“異物”と呼ばれた青年の挑戦が、静かに始まる。