あらすじ
皆澤節子。
かつて恋焦がれたひとが、変わり果てた姿で目の前にいる。しかし、思いがけず呼びかけに反応してくれた彼女の瞳に、僕は遠いあの日のふたりを見た……。
物心ついた時から、僕は母のすぐ下の弟に嫁いできた叔母・節子が好きだった。きっかけは、たまたま節子が最初の子に授乳する場面を垣間見てしまったことだった。あの日以来、節子の抜けるように白い膨らみが頭から離れなくなった。
中学二年と夏、親族旅行のさなか、力づくで節子とキスをする。その出来事があってから、叔母への想いはさらに加速。学校をさぼっては節子のもとを訪れるようになった。
せっせとラブレターをしたためて日参する甥に、しだいに節子も態度を軟化させ、いつしか若さを持て余す僕をなぐさめてくれるように。心躍らせて喚起する僕ではあったが、節子はどうしても最後の一線だけは超えさせてくれなかった。
悶々とした状態が続くなか、高校一年の夏についぞその時が訪れた。十分な助走期間のおかげもあってか、はじめての交歓で納得のいく時間を共有できた叔母と甥は、濃密な関係を積み重ねていった……。
転機が訪れたのは、僕が大学に入学してから。同世代の若い女の子に夢中になった僕は、あんなに憧れつづけていた叔母を軽んじるようになる。にもかかわらず、節子は一切の文句も言うことなく、僕のすべてをやさしく受け入れてくれるのだった。
それでも次第にふたりの距離は遠のき、成人した後は連絡を取ることもなくなっていく。さいごに言葉を交わしたのは、僕の結婚披露宴。気づけば、あの日から30年近い時間が過ぎていた。
そんな僕に、節子の夫である叔父から電話が入る。節子の様子がおかしいから見に来てほしいというものだった。久々に再開した節子の姿は変わり果て、僕は節子の前にひざまづく。こころで会話を重ねるうちに、節子に変化が生じる。節子の瞳のなか、僕は遠いあの日のふたりの時間をよみがえらせるのだった。
20歳ちがいの叔母と甥。禁断の愛の物語がいま甦る!