あらすじ
目覚めた時、その魂は見知らぬ17歳の侯爵令嬢マーガレットの身体の中──。
そこは、華やかで美しい異世界だった。
私の願いはただ一つ。夫が待つ元の世界へ帰ること。
しかし、姉への嫉妬心から私を「魔女」と憎む妹スカーレットが、執拗に追い詰める。
そんな中、舞踏会で出会ったのは、「太陽」のように輝く貴公子レイモンド・ハーグリーヴス。
外見ではなく、魂の気高さを見抜く彼の真摯な優しさに、私の心は夫への罪悪感を感じながらも、抗いがたく惹かれていく。
さらに、帰還の鍵を握る彼の弟、謎めいたジュリアンは、私の正体を探るように意味ありげな視線を向けてくる。
渦巻く嫉妬と陰謀、そして芽生えてしまった許されざる恋心。
果たして私は、偽りの身体に囚われたまま、本当の幸せが待つ世界へ還ることができるのか――。
これは、貞淑と恋の間で揺れ動きながら、自らの運命を切り拓こうとする、一人の女性の切なくも美しい物語。