あらすじ
異世界に転移してから五年。
使命は果たした。世界を救った。
けれど英雄としての役目を終えたその先には、長い人生が待っていた。
力を失った主人公は、同じ異世界人であるエルと共に、山奥で静かな暮らしを選ぶ。
灼熱の夏、買い物に出かけ、子どもたちに混じってクレーンゲームに挑み、エルの気まぐれな優しさに救われる。
それはかつて命を賭して戦った日々とは比べものにならない、些細で穏やかな日常。
英雄として歴史に名を残すこともなく、ただ“ぴあすん”と呼ばれる隣人として。
配信に夢中なエルと、アイスクリームを作ろうと悪戦苦闘する彼。
そんな日々の中で、ふと胸をよぎるのは──
世界を救った後に訪れる、ありふれた幸福の物語。