あらすじ

大正時代、東京。晴子の養父は超能力研究所で少女を集めて超能力の研究をしていた。晴子は予言をするので両親に疎まれ捨てられた子どもだった。晴子の予言は本当にちょっと前の予言だけで、さほど意味がないもの。そんな研究所には透視ができる娘や、霊視ができる娘達がいた。養父は連日、相談者から多額の金をもらい悩みを解決しており予言しかできない晴子は役立たずと罵られて育っていた。  そんなある日、養父は賭博で借金をしてしまう。相手は透視ができる娘を使用人に欲しいと迫る。だが養父は透視ができる娘は主な収入源なので、晴子に行けという。少ししか予言ができない晴子は恐る恐る大正館に行く。そこで待っていた館長の美形の黒田湊は、晴子は透視ができないと知り追い出す。彼の言う通りだと悟った晴子は研究所にも帰れず仕事を探しに駅へ行くが、湊は幸せを諦めているような晴子が気になり使用人として雇うことにする。帰る場所のない晴子は精一杯努める。  湊は華族の資産家で若き実業家。経営している大正館では連夜、華族や起業家による夜会が開かれ繁盛している。当初は母屋で湊のお世話係だった晴子であるが、湊の悩みを知り黒服の給仕として優しい仲間達と楽しく働き出す。ちょっと先の予言ができる晴子は、初めての夜会で『お酒がこぼれる』『あの二人は将来結婚する』など言い当て仲間を感心させる。晴子が人気者になり研究所に戻されてしまうことを恐れた湊は、遠慮する晴子を仮初の婚約者に任命する。そんな晴子は常に忘れないように手帖に少し先の予言を綴り、大正館の夜会を支えていく。  そんな湊へ晴子は恋心を抱くが、彼には透視を必要とする真の目的があると知る。自分では役に立たないことを悲しむ晴子であるが、彼のために事件を解決しようとする。

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カクヨム
カクヨム2025/08/21
  • 現在の作品大正館の恋の手帖