あらすじ
月には死者しかいない。
世界人口の95%が月に“埋葬”された2063年、地球に残ったのは、「選ばれなかった者」と「死を信じない者」だけだった。
17歳の少女・柚原ユノは、“月面遺体搬送技師”として、ただ一人で月と地球を往復し続ける。運ぶのは、生きていたはずの誰かの「記憶」だ。
ある日、“自分自身の遺体”を月で発見した彼女は、自分が死んでいるということにすら気づいていなかったことを知る。
月で死んだ自分を、地球の自分が埋葬しに行くという逆葬儀の旅が始まる。
物語はやがて、《存在してはならない少女》と《月がなぜ白く光るのか》の謎にたどり着く。
彼女は世界にとっての“真実”か、“誤植”か。