あらすじ
私がまだ高校生という生き物だった頃、自分のことを世界で一番……とまではいかないけど、それなりに可哀想な子だと思っていた。そして、「ずっとひとりぼっちだな」という気持ちが常にあった。実際は別にそんなことはなかったのかもしれないが、いつも水中でもがいてなんとか息をしているような、そんな感覚があった。
そのときの私には、もう「書くこと」しかなかった。苦しいことばかりで胸が押し潰されそうなときも、とにかく何かを書いていた。書くことで、どうにかなろうと必死だった。どこか遠くに消えてしまいたくて仕方がなかったときも、そんな遠くに行く度胸はなかったのでずっと書いていた。
そんなときに書いた小説のプリントアウトが実家の本棚から発掘された。もうどこにもデータが残っていないのでこれはいかんと思い、残す意味合いも込めて清書してみることにした。