あらすじ
荒川は、同じクラスの辺見のことが好きだ。
もちろん、ヒエラルキー最下層の荒川に、学年一の才女である辺見と話す機会などはそうそう訪れない。もちろん荒川もそのことに不満はなかった。荒川はあくまで、己の世界に彩を加えてくれる辺見という存在を有り難く好ましいと捉えていたに過ぎないからだ。
──そんな荒川に、ある日「ラッキー」が訪れる。
もちろん、荒川にもその教室の中に彼女が居ることはわかっていた。だが、忘れ物をとりにきたにしてはあまりにも、辺見が教室から出てくる様子がない。
珍しく痺れを切らした荒川はそのまま扉に手をかけ──