あらすじ
▪️空藤 飛鳥
中学二年生。部活で忙しくなかなか顔を見せることが出来なかったため、お盆期間中の僅かな休養日を使って灯夜町に帰省した。
祖母の留守中に逢魔ヶ時を迎え、ハバキ様と瞳を合わせてしまい、姿を奪われる。
▪️空藤 トヨ
飛鳥の祖母で駄菓子屋『日向堂』の女主人。
日本の東北地方。そのとある山奥に位置する小さな町、灯夜町(とうやちょう)。訪れた人たちが皆、「ここに来るのは初めてのはずなのに、どこか懐かしさを覚える」と言うその町には、今でも『あちら側』の住人たちが、人間たちの住む世界のすぐ傍で暮らしているそうな。
そんな灯夜町には、町人たちが必ず守らなければならない、とあるルールがあった。
―――夕暮れ時。逢魔ヶ時とも呼ばれるその時間帯に、玄関先に設置された石燈籠に蒼い炎が灯されたら、屋内に居る者は面を被り、鈴の音が聞こえるまでは外してはならない――――
仮に声をかけられようとも、決して相手の顔を覗いてはならない。
彼らと瞳を交わすということは、彼らと『同じ側の存在』として認められることを意味するのだから。