あらすじ
今は王都警備隊の副長であるクラレンスは侯爵家の三男で、幼少の頃、伯爵家の次女セレリアや伯爵家の長男ハワードと幼馴染だった。クラレンスは美しいセレリアといずれ結婚しようと思っていたが、彼女が選んだのは自分より全てに劣ると思っていたハワードだった。セレリアは伯爵夫人の地位が欲しかったのだ思い、それからは貴族の女は信用しないし、結婚もしないと決心した。
男爵令嬢のマリエルは郊外に祖母の時代から引き継いでいる花畑を経営管理しているが、王都が発展してきたことから、評判の悪いワイリー商会に目をつけられ、その地を売って欲しいと言われる。男爵が断ると、脅迫まがいのことを言われて息子とマリエルの結婚を薦められた。それを回避するために臨時の婚約者になってもらおうと、街行く騎士に声を掛ける。そしてその偽の婚約者に名乗りを上げたのがクラレンスだった。二人は不器用ながらも少しずつ歩み寄る。その過程でクラレンスはなぜセレリアが自分を選ばなかったのかに思い至る。