あらすじ
高校三年生の夏。カメラマンを夢見る俺・水瀬遥斗の日常は、一人の転校生によって終わりを告げた。
彼女の名前は、綾瀬灯。
眩しい笑顔とは裏腹に、どこか寂しさを宿す少女。
彼女と出会ったその日から、俺の世界は狂い始める。
「一日が終わると、必ず同じ日の朝に戻る」
鳴り響くアラーム、同じニュース、同じ会話――。
この狂ったループに気づいているのは、世界でただ二人、俺と彼女だけだった。
繰り返される夏の一日。二人だけの秘密を共有する中で、俺たちは少しずつ惹かれ合っていく。
だが、このループには残酷な真実が隠されていた。
綾瀬灯は、この日に“事故で死ぬ運命”にあるということ。
そして、世界が巻き戻るのは、彼女の死を回避するためだということ。
何度やり直しても、彼女を救えない。
運命という名の絶望的な壁を前に、俺は最後の選択を迫られる。
彼女の命を救う、たった一つの方法。
それは――この夏、俺と彼女が出会ったという“記憶”のすべてを、この世界から消し去ることだった。
これは、君の未来を守るために、君との出会いを捨てることを選んだ僕の、切なく、そして最高に輝いていた夏の物語だ。