あらすじ
「俺の夢は、甲子園のマウンドに立つことだった。」
中学から野球一筋、エースとして将来を嘱望されていた真田悠真。しかし、ある日の試合で長年の酷使が祟り、右肩の靭帯を損傷してしまう。医師から告げられた「投手としての復帰は困難」という非情な宣告は、悠真の人生から光を奪い去った。
絶望の淵に立たされた悠真は、野球部の退部届を手に、孤独な日々を過ごす。かつての仲間たちがグラウンドで汗を流す姿は、彼をさらに追い詰めた。そんなある日、悠真は校舎の片隅にある音楽室から聞こえてくる、力強く、そしてどこか懐かしい音色に足を止める。それは、幼い頃、父に連れられて行った甲子園のスタンドで聞いた、あのブラスバンドの音だった。
「夢の形は、ひとつじゃない。」
これは、夢を失った少年が、新しい夢と、かけがえのない仲間を見つけるまでの、熱い夏をかけた青春物語。
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