あらすじ
故郷に戻ってきた切欠は母の死だった。
王国3大魔術師隊の1つ【赤龍隊】の元隊員であり、現無職のアレクセイ・マストの視界に広がる15年ぶりの故郷は、かつての長閑なモノとは違い発展した風景が広がっていた。
「長閑な環境でのんびりしようと思ってたんだけどなぁ」
赤龍隊に所属していた頃は魔獣相手に生死の境を彷徨う日常を送っていた。
そんな環境にあっては心身共に疲弊するのも当然の事。母の死を言い訳として帰郷してきたアレクセイだったが、予想していた生活とは少しだけ外れた物になりそうだと内心嘆息する。
とは言え、故郷は故郷。
知り合いもいるし、母の墓守をして暮らすのも悪くはないだろう。
意識を楽観的に切り替える事が出来るのはアレクセイの美徳の1つだった。
これは、死地を経験した一人の魔術師が、故郷の街でのんびり暮らす事を目指した……そんな話。