あらすじ

西アフリカの難民キャンプで、UNHCR職員の結城陽菜が出会ったのは「黒狐」と呼ばれる謎の交渉官だった。 カイと名乗るその男は、マンディンカ語、フラニ語、ゴラ語――どんな言語でも自在に操り、武装勢力すら言葉で制圧する驚異的な能力者。 だが彼には一つだけ話せない言語があった。それは自分の母国語だった。 幼い頃に故郷を失い、世界を転々としながら無数の言語を身につけた彼の心の奥底には、母親が歌ってくれた一つの子守唄だけが残されていた。それは既に滅びた部族の最後の歌声――。 言語の天才でありながら、同時に言語の迷子でもある男。理想に燃える人道支援職員の女性。バベルの砂塵舞うアフリカの大地で、二人は互いの孤独と向き合い、新しい「故郷」を紡いでいく。 愛があれば、どの言語も必要ない。二人だけのクレオール言語が生まれる時、真の平和が始まる。

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小説を読もう2025/08/19
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