あらすじ
雨の夜、人気アイドル・黒瀬蓮は突然の事故に遭い、記憶を失った。
彼を保護した事務所のプロデューサーは、過去を封じたまま“宅麻大地”という新しい名前と人生を与える。
やがて彼は、大地として輝きを取り戻しながらも、心の奥に拭えない空白を抱えて生きていく。
彼を支える新人マネージャー・岡崎優香は、仮面の裏に隠れたもう一人の彼――黒瀬蓮の存在に気づき始める。
一方、かつて蓮を愛した元マネージャー・矢野璃子は、突然姿を消した彼を探し続けていた。
そして、目の前に現れた“宅麻大地”に、かつての恋人の影を見る。
優香の無償の愛と、璃子の執着にも似た愛。
ふたつの想いが交錯する中、彼は本当の自分を取り戻せるのか――
そして最後に呼ばれるのは、“宅麻大地”の名か、“黒瀬蓮”の名か。
これは、愛することで人は変われると信じた、
記憶と名前をめぐる切なくも美しい物語。