あらすじ
世界は無数にある。同じ様な世界でも、どこかが違う。
他人からすれば、その世界は歪かもしれない。
けれども、その世界に住むヒトたちにとってはそれが当たり前で、それが現実だ。歪だなんて思わない。
誰かが言った。『誰もが主人公』なのだと。
なら、歪な世界ではどうなるのだろう。
これは、どこかの世界の物語。歪でおかしくて、壊れていて、語呂の悪いお話。
助けて。誰もが言った言葉。誰もが見て見ぬ振りをした言葉。
それでも『助けて』を言えなかった少女がいる。そんな言葉を知らなかったから。
だから少女は『助けて』と言えない。
ならば誰かが手を差し伸べれば良い。『助けて』という言葉を教えてやればいい。そうして少女も『助けて』を言えるようになる。
少女は優しかった。少女は強かった。少女は魔性だった。
少女の善意で、人が狂ってしまった。狂ってしまった人は少女を手に入れるために全てを壊そうとした。
果たして誰が悪かったのか。少女が悪かったのか。それとも別の誰かなのか。
けれども、ひとつだけ言えることがある。
世界が、その少女を愛している。
それが、その少女にとっての幸せとは限らないけれど。