あらすじ
摂津国の戎社から、えびす大神の神徳を諸国に広めるために生きた「えびすかき」。彼らは首から下げた箱から木偶人形を取り出し「えべっさま」を舞わしながら、神様の絵札を毎年配り歩いた。
昔々、人形はまだ子どもの玩具ではなく呪術や祈祷に使う神の依りましであった事もあり、木箱から現れて舞う木偶人形は神そのものだった。
14歳のシマオは「えびすかき」見習い。ある日小さな集落でのえびす舞の後、少女から「かわいい」と言われショックを受ける。
「神様にかわいいとは言わない」……自分のえびす舞はまだ単なる人形の舞だと落ち込むシマオだったが、少女にとっての「かわいい」の意味を知ると同時に、神というものへの想いはそれぞれ違うという事に気がついたのだった。