あらすじ
父ナポレオンの没落に伴い、母の実家ウィーンのハプスブルク宮廷に引き取られたライヒシュタット公フランツ。かつて敵であったナポレオンの息子、そして同時にオーストリア皇帝の孫である彼の存在に、周囲の人々は戸惑いを隠せない。
一方、バイエルンから嫁いできたゾフィー大公妃は、次世代の皇帝を産むことを期待されていた。しかし彼女はなかなか妊娠せず、また、儀礼でがんじがらめのハプスブルク宮廷に馴染むことができなかった。
ともに、ハプスブルク宮廷で浮いた存在であった二人は、次第に、お互いにとって、なくてはならない存在になっていく。
史実として、彼はいつだって年若い叔母、ゾフィーに対して礼儀正しかったという。それは、愛ではなかったのか……。
彼の死まで続く、年上の女性ゾフィーへの慕情を細やかに語ります。