あらすじ

あらすじ▼ 銃を片手に冷たい廊下を歩く。 コツ、コツと皮靴の奏でる足音だけが辺りに響き渡る。考えの纏まらない熱っぽい頭も、この場の雰囲気さえもが夢の最中にあるような気がした。 私はこれから、人生で初めてとなる殺人を犯す。そしておそらく、その後の人生においては数えきれないほど……。 偉大な存在と比較しての自分の矮小さ、無力さ。 権力の座の虚しさと椅子取りゲームのくだらなさ。 記号として語られた、ありふれた男の話。 どこにでもある、政権転覆前夜の話。 12/15 超妄想コンテスト「〇〇前夜」大賞頂戴しました。 選評▼ 独裁者に秘書として仕える男は、今まさに彼を暗殺し、英雄の椅子に座らんとしていたが……。権力争いという椅子取りゲームの醜さ愚かさ、登場人物の思想や苦悩が重厚感を持って描かれており、その迫力に圧倒されました。作中でこれから紡がれる歴史に想いを馳せ、考えさせられます。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2021/10/13
  • 現在の作品記号として語られた、ありふれた男の話